匠たちのリレーコラム #7

「不惑を迎える覚悟」 前田大作

 

家族でたまに出かけた車の中で

「今日のお昼はなにを食べようか」なんてタイミングが訪れます。

 


蕎麦を食いたいなあ、丁度近くにきているし。

なんて思った瞬間、娘がラーメン食べたいと言ったりする。

 

 

鏡越しの妻が中華系なら話は早いけど

「お蕎麦、お蕎麦。」な雰囲気なら

どう振る舞えば希望がかなうものやら、

慎重に作戦行動開始です。

 

 

ピザは家でたべたばかりじゃん。

じゃあカレーにする。

カレーは昨日たべたじゃん!

もうお蕎麦屋さん過ぎちゃったよ。

大丈夫、この先にもう一軒あるんだ…。

結果はどうあれ、こうやってしゃべっていれば結構楽しい。

スタバならドリップコーヒー。

山がたならもりそば。

ちょもらーめんなら鯵醤油背脂なし。

サイゼリヤなら断然、ミラノ風ドリア。

 

いつも決まったものしか頼めない性格で、

それではあまりにも人生がひろがらないなあというのが

僕の悩みのひとつだったんだけど

食べ始めると必ず妻が一口頂戴と侵略してくるのだから

思い切って彼女が食べたいメニューをふたつ注文するのが合理的で

その上愛する伴侶がこの人はなんて優しい人なんだろうと

夫の事を見直してくれたら

こんなに都合良いことはありません。

 

 

思えば「今から何を食べるか」に限らず、

日常にはなにかを選ばなくちゃいけない場面が

結構たくさんあります。

 

 

今日は何を着ようか、今から何を聴こうか、

牛乳はどこで買おうか、次の帰省はいつにしようか、

ウォーキングの時は夜7時今日のニュースを聴こうか

それとも列島リレーニュースを聴こうか…。

 

仕事をしていても何を作るか、

どんな形にするかとやっている時間がある訳だから、

道具の仕込みはこう、木の使い方はこうと

決まっている事の多い職人仕事には

安らかな部分もあるなあと感じたりもするのです。

 

 

 

じつは、この「木の匠のリレーコラム」も

何を書いてしのごうかとずっと悩まされました。

正直、飯島さんのコラムが素晴らしくて

打順も悪いなあと肩を落としておりました。

 

 

いまその苦しみからなんとか逃げ終えて、

次は長く据え置いていた懸案事項、

壊れたデジカメの買い替えについて

いよいよ結論をださなければと思っています。

 

この件について僕は2年以上、悩んでいます。

 

先進工業製品の技術進化は目覚ましく、

悩んでいるうちに新しい機能が実現してしまったりして

それらを調べて、必要な機能か、費用対効果はどうかなど

仕事で使う道具だけに、丁寧にいちいち検討していると

ああ、もうこの先ずっと決められないのじゃないか、

ならばいっそこれも誰かに決めてもらおうかと

途方に暮れたりしています。

 

 

 


ただ優柔不断なだけかもしれません。

 

 

 

2014年2月

前田大作

 

 

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